建築中に工事現場を見ることができれば、欠陥を発見することができる。戸建ての注文住宅ならそれができる。しかし、マンションの施工業者は、決して部外者を建築現場に入れてくれない。危険だというのが理由だ。たしかに危険ではある。しかし、見えない現場でどんな工事をしているかわかったものじゃない。そんな危険もあるのだ。鉄筋にコンクリートを被せてしまえば、躯体工事の内容など外見からでは皆目わからなくなる。つまり、目隠し状態の工事は、どんな欠陥があってもわからないということだ。台直しの瑕疵鉄筋コンクリート造りや鉄骨鉄筋コンクリート造の建物の台直しは、主鉄筋を曲げて建物の位置を修正しなければならない。「台直し」とは、コンクリート打設後に設計変更があったりして、鉄筋などの位置を修正することだ。台直しは、地上部分だけの主鉄筋を曲げて修正してはいけない。コンクリートを掘り起こして、もっと下の主鉄筋から曲げるのだ。ところが、掘り起こしに経費がかかるため、地上部分の主鉄筋だけを曲げてごまかす業者がいる。鉄筋にコンクリートを被せてしまえば、外見だけではコンクリート内の鉄筋の有様など、まったくわからなくなってしまうのだ。